婦人科検診について
婦人科の診察は内診台で行う以下の4項目が基本です。
- ①子宮頸がん検査
- ②子宮体がん検査
- ③超音波(エコー)検査
- ④おりもの検査
職場、人間ドックの健康診断等では子宮頸がん検査のみを行うことが多く、子宮、卵巣まできちんと診察できていないことも多く、病気を見逃してしまう可能性があります。子宮頚がん検査、おりもの検査は性交渉とのかかわりがあるため、定期的な検査の他、パートナーが変わった時にも検査をお勧めします。
子宮頸がん検査
子宮頸がんは、性交渉によりパピローマウイルスに感染することが原因で起こる病気です。性交渉があれば誰でもなる可能性があるため、1年に1回は定期検診を受けることをお勧めいたします。
子宮体がん検査
不正出血により分かることが多いです。子宮の奥にあるため、出産経験がない場合、痛みが強く検査をできない場合もあります。その時は超音波で内膜の状態を確認して、子宮体がん検査を行わない場合もあります。
超音波エコー検査
膣から超音波検査をすることで、子宮や卵巣の形、大きさを見ることができます。子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫頭の病気を見ることができます。子宮筋腫や子宮内膜症では、生理痛が重い、排便時、性交時に痛みがある、生理以外にも下腹痛や腰痛がある、不正出血がある、血量が多い、貧血があるなどといった症状があります。また、発生する場所の大きさによって妊娠の妨げになる場合もありますので、定期的に検査することをお勧めします。
おりもの検査
おりものにある細菌等を調べる検査です。通常誰でも持っている大腸菌やカンジダでも、炎症が強いと生理痛等の痛みの原因になることがあります。おりものの量や色、においが気になる場合や痒みがある場合、検査をお勧めします。また性交渉でうつる病気、クラミジア、淋クラミジアによる炎症は、卵管を詰まらせる原因にもなり、将来的に不妊症や子宮外妊娠の原因となることがありますので、定期的な検査をお勧めします。
