ピル服用中の止まらない不正出血はストレスが原因?対処法を解説


ピル服用中に不正出血が起こるのは、ストレスや副作用などが原因です。

また、ピルの飲み忘れや性病、子宮の病気などが原因で不正出血が起こるケースもあります。

出血量が少なく短期間で出血が終わった場合は、基本的に受診は不要です。

しかし、出血量が多い場合や2週間以上続く場合は、産婦人科や婦人科を受診して原因を突き止めましょう。

検査や診察には保険が適用されるので、受診の際には保険証を持参してください。

受診を迷っている方は、オンライン診療や相談窓口などを利用するのもおすすめです。

▼不正出血の相談先

※この記事はPRを含みます。

【原因】ピル服用中に不正出血が起きるのはなぜ?

ピル服用中に不正出血が起きる原因は、ピルの副作用や飲み忘れ、ストレス、外傷・子宮の病気などが考えられます。

ピルで不正出血が起こる理由1「ピルの副作用」

低用量ピルの服用中に起こる不正出血で、最も可能性が高いのはピルの副作用です。

副作用として不正出血の起こる確率は約20%、またピルの種類によって不正出血の起こりやすさは変わります。

▼低用量ピル:不正出血の発現率

ピルの種類不正出血の
確率
ルナベルLD
フリウェルLD
60%
シンフェーズ17.2%
アンジュ
マーベロン
ファボワール
0.1~5%未満
トリキュラー
ラベルフィーユ
頻度不明

副作用の不正出血は、ピルの飲み始め3か月以内に起こることが多いです。

ただし、飲み始め以外のタイミングでも、急な副作用で不正出血が起こるケースも確認されています。

副作用が原因の場合、ピル服用を続けると、不正出血は徐々に落ち着くことがほとんどです。

ピルで不正出血が起こる理由2「ストレス」

「ストレス」も、ピル服用中に不正出血が起こる原因の1つです。

女性の体はストレスが溜まると、女性ホルモンの生成が抑制されやすくなります。

その結果、体内のホルモンバランスが乱れて、不正出血が起こるのです。

ピルで不正出血が起こる理由3「性行為による傷」

性行為により、子宮の入り口や膣に傷ができると、ピル服用中でも出血が起こります。

傷による不正出血は、1日以内に落ち着く場合がほとんどです。

傷が原因の場合、排尿の際にヒリヒリとした痛みを感じることもあります。

ピルで不正出血が起こる理由4「ピルの飲み忘れ」

ピルを飲み忘れると、体内のホルモンバランスが乱れて、不正出血が起こります。

また、2日以上の飲み忘れがあった場合、休薬期間に起こるような多量の出血が見られることも。

なお、飲み忘れが原因の場合、ピルの服用を継続すると出血は落ち着きます。

ピルで不正出血が起こる理由5「性病や子宮の病気」

性病や子宮の病気でも、不正出血が起こるケースがあります。

性交渉後に毎回出血がある場合や、大量の出血があれば病気の可能性が高いため、産婦人科や婦人科を受診しましょう。

▼不正出血を伴う子宮や膣の病気

  • 子宮の機能性出血
  • 卵巣がん、膣がん
  • 子宮頸がん、子宮体がん
  • 子宮筋腫
  • 子宮内膜ポリープ
  • 子宮頸管ポリープ
  • 子宮内膜炎
  • 膣びらん、膣炎
▼不正出血を伴う性病

  • クラミジア
  • 淋菌
  • トリコモナス

【期間】ピルの不正出血はいつまで続く?

不正出血が続く期間は、原因によって異なります。

ピルの副作用やストレスが原因の不正出血は、1週間以上続く場合も。

一方、外傷や飲み忘れが原因で起こる出血は、すぐに治まることが特徴です。

▼不正出血の原因と出血が続く期間の目安

副作用数日~1週間以上
ストレス数日~1週間以上
外傷1日以内
飲み忘れ3~7日ほど
病気数日~1週間以上

【対処法】ピル服用中の不正出血が止まらない場合の受診の目安

2週間を超えても出血が止まらない場合や、貧血になるほど出血量が多い場合は、すぐに受診が必要です。

受診は不要出血量が少ない
期間が2週間以内
痛みを伴わない
受診が必要貧血になるほど多量の出血
出血が2週間ほど続いている
腹痛を伴う
おりもののにおいが気になる

受診するか迷ったら、まずは病院へ電話で相談したり、オンライン診療を利用したりするのもおすすめです。

ほとんどの産婦人科・婦人科では、電話やメールでの問い合わせが無料。

また、オンライン診療なら、LINEやアプリのチャット機能などで問い合わせることもできますよ。

名称詳細
スマルナ

助産師が対応
チャットで相談
相談は無料
>>相談はこちら
エミシアクリニック
LINE相談は無料
電話での診察も受付
>>相談はこちら

受診が不要なケース(茶色、少量の不正出血など)

▼様子を見るケース

茶褐色
鮮血(鮮やかな赤い血)
期間1週間ほど
少量
その他ピル飲み始めて1~2か月で出血
生理初日からピル服用での出血
別のピルに変更した場合の出血

茶褐色または鮮血(鮮やかな赤い血)で少量の出血の場合、基本的に受診は不要です。

鮮血の不正出血は、ピルを初めて使う場合やピルを変更する際に、ホルモンバランスの変化によって起こることがあります。

なお、出血が少量でも腹痛があったり、普段と血やおりもののにおいが異なる場合は受診を検討しましょう。

受診が必要なケース(腹痛を伴う不正出血など)

▼受診が必要なケース

期間2週間以上
多量
症状痛みや痒みを伴う
その他3カ月以上ピル服用後の出血
休薬期間中に8日以上続く出血

ピルの飲み始め以外で出血が長い期間続く方は、受診が必要です。

また、腹痛がある・出血量が多く困っている場合も、病院で診察を受けましょう。

不正出血の際はどんな検査をするの?

不正出血が見られる場合、内診や超音波検査などが行われます。

検査が必要なのは、不正出血の原因を特定するためです。

検査の種類
(費用)
内容
内診
1,500~
3,000円
膣や子宮頸部の状態を見て
出血場所を特定する
超音波検査
1,500~
2,500円
子宮の腫瘍や腫れ
子宮内膜の厚さを確認する
細胞の診断
2,000~
3,000円
子宮入口の細胞を綿棒などで採取して
がんの有無を確認する
血液検査
2,000~
3,000円
ホルモンバランスに異常がないか
貧血でないかを検査する
おりものの
培養検査
2,000円ほど
性病が疑われる時に
原因の菌を特定する

不正出血がある場合には、すべての検査が保険適用になります。

不正出血止める方法は?

不正出血を止めるには、ピルの種類を変えたり、服用を中止したりする方法があります。

種類を変えたい・中止したいと思ったら、病院やオンライン診療で医師に相談しましょう。

診察では、数あるピルの中から、あなたにあったピルを教えてくれますよ。

▼不正出血があった場合の相談先

なお、ピルを飲み始めたばかりの不正出血は、3か月ほどで自然に落ち着くことがほとんどです。

そのため、受診してもピルの服用継続を勧められるケースもあります。

ピルで不正出血があっても避妊効果は期待できる

ピルを忘れずに服用できていれば、不正出血があっても避妊効果が期待できます。

不正出血によって、ピルの効果が消失・低下することはありません。

ピル不正出血に関するQ&A

Q.ピルによる不正出血後でも休薬期間には生理がくるの?

不正出血後に生理がくるのかには、個人差があります。

出血のあったタイミングや量によっても、生理の有無は変わり予測は不可能です。

Q.不正出血の少ないピルは?

低用量ピルの中で不正出血が起こりにくいのは、「マーベロン」「アンジュ」「ファボワール」の3つです。

ピルの種類不正出血が
起こる確率
アンジュ
マーベロン
ファボワール
0.1~5%未満
シンフェーズ17.2%
フリウェルLD
ルナベルLD
60%
トリキュラー
ラベルフィーユ
頻度不明

Q.ピルが原因の不正出血中なら性交渉は可能?

不正出血がある期間の性行為では、通常よりも感染リスクが高まります。

また、不正出血の原因が性病や子宮の病気の場合、パートナーへの感染症リスクが上がったり、症状が悪化したりする可能性も。

身体へ負担をかけないためにも、出血中は性行為を控えるのがおすすめです。

Q.ピルを長期服用していて、急に不正出血がおこるのはなぜ?

ピルの長期服用でも不正出血がおこる理由は、一時的なホルモンバランスの乱れ、ピルの飲み忘れなどが考えられます。

なお、2週間以上不正出血が続く場合、性病や子宮の病気などが原因で出血している可能性も。

病気が原因の場合は早期治療が必要なため、出血期間が長引く場合は、産婦人科や婦人科を受診しましょう。

Q.ピルによる不正出血量はどのくらいが多い?

ピルの副作用が原因で起こる不正出血では、少量の出血が一般的です。

ただし、中には大量の出血がある人もいます。

何度もナプキンを替える必要があるほど大量の出血量では、貧血を起こす可能性があるため、早めに産婦人科や婦人科を受診しましょう。

Q.ミニピルや緊急ピルも不正出血はある?

ミニピルや緊急ピルも、不正出血が起こることがあります。

緊急ピルでは、不正出血の発現率が約14%です。

また、ミニピルは作用として不正出血が起こりやすくなりますが、服用後3か月ほどで落ち着きますよ。

Q.不正出血と生理の違いは?

不正出血と生理の違いは、出血量、出血期間、血液の色などです。

ただし出血量や出血期間には個人差があるため、人によっては区別がつきにくいケースもあります。

▼不正出血と生理の違い

▼不正出血の特徴

  • 始まる時期:生理予定日以外
  • 出血が続く期間:数日~1か月以上
  • 出血量:普段の生理に比べて少ない
  • 色:茶褐色の場合が多い
▼生理の特徴

  • 始まる時期:休薬期間
  • 出血が続く期間:1~7日前後
  • 出血量:増減することが多い
  • 色:鮮血(鮮やかな赤い血)

Q.不正出血が続くのはピルが体に合っていないから?

ピルが体に合っていない場合にも、不正出血が続くことがあります。

だらだらと続く不正出血がつらい場合は、医師に相談してピルの種類を変更してもらいましょう。

オンライン診療なら、スマホ1つでピルの変更が叶います。